発音の基礎から学ぶ中国語 新装版

”紹文周の中国語発音完全マスター”などのような、発音に特化した教科書ではないようです。相原先生のほかの中国語テキスト、”ときめきの上海”、とか、”北京ドリーム”、とかの簡略版という感じです。だから、前二者と同様、ちょっと発音に関しては説明が簡潔すぎるかなという感じ。発音特訓を目的とする方は、ほかの教科書の方がいいかもしれないと思います。相原先生ファンの方はどうぞ。中国語の学習者、特に独学で悩むところは、CDの発音が教科書の説明やピンインのつづりとどうも食い違っているように思える部分です。第三声は最後上げてなどいないように思える。ianはイアンではなくイエンである。engはエンでなくオンである。そして、iは口を横にしっかり引いてイだとはっきり書いてあるのに、zi, ci, siはズー、ツー、スーである（ここ相原先生の本は全部わかりにくい解説になっている）。おかしいじゃん？？？となるわけです。こういうところにはっきりと大きく解説をつけてほしい。他では、第三声＋第三声が第二声＋第三声に変化することについて、もっと大きく明確に説明文をつけてくれるべきだと思う。でないと、最初の”ニーハオ”で初学者はつまづくわけです。CDの発音はどう聞いても第三声＋第三声じゃないじゃん？？？となる。たいてい隅っこに小さく説明があるにはあるんですけどね。もっと初学者に親切に記載をしてほしいと思います。著者からするとあまりにも当たり前すぎるんでしょうけどね。私は、こういう観点で発音の教科書を選びました。この手の、初学者にとって”なんで？？”となる部分の解説が比較的詳しく、”変わり者７つ”としてわかりやすくまとめてくれているのが、”ゼロから始める中国語の発音徹底トレーニング”アルク榎本・古屋です。ただし、この本はちょっとレイアウトが見にくいし、人によっては解説がくどいと思うかも。”紹文周”は簡潔で、１ページごとのレイアウトがとても見やすく、昔からずっと売れているようです。ほかの本もそれぞれ一長一短ありますから、書店で比較検討するといいと思います。もっと説明が詳しい本もある。でも、あまり分厚いとやらなくなっちゃうかも。CDが長いのはいいが、全部聞ききれないので、全部が簡潔にまとまったものの方がいいのかも（何度も反復練習することこそが大切だから）。そして、人によって出身地によって発音が違うようなので、発音の教科書は複数持っておいた方がいいのかも。そして一番気に入った一冊を徹底してやりこむ。ほかのは参考にする。