少女アンネ―その奇跡 (偕成社文庫４０１３)

この本は、アンネの周囲の人々や直接知り合いではなくても、同時代を生き共通体験をした方々へのインタビュー取材を基に書かれています。アンネの才能や置かれた環境の特異性というよりも、普通の子どもとしてのアンネの息吹や葛藤、生活が伝わってくるような作品です。作者のシュナーベルさんは、ドイツ軍に居た方のようで、アンネの取材と同時に自らの過去を静かに見つめ直しているように思えました。他のアンネ本とは切り口が一味違います。